帝国ホテルのシェフになるのが夢でした。きっかけは、高校生のときに帝国ホテルの料理を実際に味わったことです。そのときの料理に感動して、自分もここで働きたいと思うようになりました。武蔵野調理師専門学校では多くの学生が帝国ホテルに就職していると知り、迷わず入学を希望しました。印象に残っている授業は、第一線で活躍されている料理人を講師に招いた実習です。プロの技や考え方を教えていただける機会が多く、良い環境で調理を学ぶことができました。卒業後は念願の帝国ホテルで働けることに。憧れの現場で働くうちに、また次の夢が見つかりました。それは本場でフランス料理を学ぶこと。私は日本を離れ、フランス行きを決意しました。それから13年間ヨーロッパで料理人の経験を積み、現在はまたご縁があって、帝国ホテルでシェフをしています。さまざまな経験を通して、料理の本質は人を喜ばせることだと感じています。これから料理人をめざす人には誰かのためにつくることを大切に、料理の世界を楽しんでもらいたいです。